『Tokyo ESP』は、東京でアルバイトのウェイトレスとして働き、無職の父親を支えながら、ごく普通の生活しか望んでいない鴻鈴(うるしば)輪花を主人公とする物語である。だが、空を漂う飛ぶペンギンを目にした日を境に、彼女の日常は一変する。そのペンギンを追ってビルの屋上へ向かった輪花は、空飛ぶ金魚や、自分と同じ不可能な光景が見えている同級生の吾妻京太郎という、さらに奇妙な存在たちに出会う。やがて金魚が彼女の体を通り抜け、輪花は意識を失うが、目を覚ますと固体をすり抜ける能力を得ていた。
その力には、さらに奇妙な変化が伴っていた。能力を使うたびに、彼女の髪が白く変わるのである。当初はその力を使うことに消極的だった輪花だが、やがて新たに得た力を街のために役立てることを決意し、「白い少女」として知られるようになる。テレポート能力を得た京太郎とともに、輪花は東京に隠された数々の悪事に立ち向かっていく一方、よりはるかに不穏な目的で力を用いる他のエスパーたちとも対峙する。彼らの能力が、都市の秘密の抗争へとさらに深く引き込んでいくにつれ、『Tokyo ESP』は、日常生活、スーパーヒーロー的な救助活動、そして新世代のエスパー同士の戦いが静かに広がっていく様子を描く。