『オリエント』の舞台は日ノ本である。150年にわたって続いてきた平和の裏には、残酷な真実が隠されている。かつて武士は権力の座から追われ、神として崇められた鬼神がいまやこの国を支配している。人々は鬼神の糧となるために労働を強いられ、人類が隷属させられている現実は、服従と儀礼の陰に覆い隠されている。武蔵は幼いころからその偽りを見抜いていたが、その怒りと鬱屈は、親友の鐘巻小次郎との間にも溝を生んでいた。
その緊張は卒業の日に破綻する。武蔵とほかの新卒者たちは鉱山へ送られ、そこで体制の残酷さを自らの目で知ることになる。鉱夫たちへの非人道的な扱いと、不気味な監督者たちの姿は、武蔵が恐れていたことのすべてを裏づけるものであった。採石場で鬼神の襲撃を受けた武蔵は、小次郎の助けによって辛うじて生き延びるが、その最中に鬼神の首領が現場を蹂躙し、武蔵を瀕死の淵へ追い込む。そこへ武田武士団が介入し、彼を救う。屈辱を味わいながらも新たな決意を固めた武蔵は、武士の道を選び、自らの武士団を築いて日ノ本の未来のために鬼神支配へ挑むことを誓う。物語はこの最初の反抗を越えて広がり、武蔵、小次郎、そして服部つぐみのような仲間たちは、国内各地で繰り広げられる武士団と鬼神支配とのさらに大きな戦いへと巻き込まれていく。