『リズと青い鳥』は、『響け!ユーフォニアム』の世界を舞台にした静かなドラマ映画である。内向的なオーボエ奏者の鎧塚みぞれと、明るく気さくなフルート奏者の友人、傘木希美が、童話「リズと青い鳥」を題材にした吹奏楽曲の演奏に向けて準備を進める姿を描く。単純なはずの練習は、言葉にされない感情が表面化する場となり、二人は互いの間に生じた距離や、性格がもはや完全には歩調を合わせていないこと、そして学校生活の終わりと卒業の近づきに伴う不確かさを感じ取っていく。
みぞれと希美が楽譜を読み解くにつれ、作品はこの童話を二人の関係を映す鏡として用いる。沈黙やささやかな仕草、そして二人の気質の対照は、音楽そのものと同じほどの重みを持ち、物語に静かな緊張感を与える。『リズと青い鳥』は、愛着、別離、そして二人の人生を形作ってきた絆を失わずに前へ進もうとする痛みを伴う努力を、親密に描き出す作品となっている。