『こばと。』では、花戸小鳩は、どんな手段を使ってでもある場所にたどり着きたいと願う、優しく誠実な少女である。その機会を得るため、彼女は困っている人々を助けるために送り出される。傷ついた心を癒すたびに、飴のような小さな欠片が現れて特別な瓶に集められていき、その瓶がついにいっぱいになったとき、彼女の願いはかなえられる。
ぬいぐるみの相棒・いおりょぎとともに旅をしながら、小鳩は次々と起こるありふれた悩み事に向き合い、規模は小さいものの当人にとっては切実な問題を抱えた人々と出会う。親子の間で苦しむ子どものように家庭の葛藤にとらわれる者もいれば、恋愛を気に病む女子高生のように、本人にとっては圧倒されるほど大きな私的な悩みにとらわれる者もいる。各話を通じて、小鳩の明るい笑顔、やさしい誠実さ、そして生来の社交的な性格が周囲の人々に安らぎを与え、日常の出会いを静かな癒やしの行為へと変えていく。瓶が少しずつ満たされていくにつれ、彼女の優しさが作品の中心となり、新たな問題の一つ一つを、彼女の願いに結びつく大きな約束へとつないでいく。