Kは、王と呼ばれるまれな存在が並外れた超常の力を操り、色ごとのクランに仲間を集め、自らに仕える者たちの命と名誉に責任を負う世界を舞台とする作品である。高度に発展した技術都市シズメ市で、平凡な葦中学園高校の生徒として目立たない日々を送っていた伊佐那社は、赤のクランズマンが惨殺される映像が街中に拡散されたことをきっかけに、殺人の容疑をかけられてしまう。彼を狙う追跡が始まり、その過程で伊佐那社は、ネコ、亡き主である第七王権者の遺志をなお果たそうとする、剣術と体術に秀でた「黒狗」の異名を持つ夜刀神狗朗、さらに赤の王・周防尊と青の王・宗像礼司をめぐる対立勢力の渦中へと巻き込まれていく。
伊佐那社が潔白を証明しようともがく中で、彼の記憶には次第に翳りが生じ、親しい友人たちでさえその存在そのものに疑念を抱き始め、背後ではより大きな陰謀が姿を現していく。同時に、周防尊もまた、自らに迫る避けがたい運命へと引き寄せられていく。当初は単純な殺人事件に見えたものは、Kシリーズ全体を通して、尊のHOMRAや宗像のScepter 4を含む、王とそのクランのあいだのより大きな抗争へと発展していく。忠誠が揺らぎ、古い確執が先鋭化する中、真実を追う伊佐那社は、王同士の全面戦争に発展しかねない権力闘争の中心へと導かれていき、その行方には世界の命運が懸かっている。