GANGLIONの舞台は2000年代初頭の東京であり、磯部は悪の企業ガングリオンの兵卒として働いているが、悪役というより使い捨てのサラリーマンのように扱われる。彼に与えられる任務は、東京杉花粉作戦から富士山解体計画まで、ばかばかしいほど官僚的な破壊行為ばかりで、たいていは同じ結末を迎える。磯部はボディスーツ姿で戦場に駆け込むものの、結局はヒーローのホープマンに何度も敗れ去るのである。
しかし、GANGLIONにおける本当の戦いは社内で起きている。磯部は、理不尽な上司、不可能な命令、そして混沌を通常業務として扱う組織の中で始まったコンプライアンス黎明期特有の奇妙な圧力を生き延びなければならない。オフィスでの生活と戦場での屈辱の両方を強いられる男を中心に据えた職場ドラマとして構成された本作は、乾いたユーモア、気まずさ、そして頑固なまでの粘り強さを織り交ぜ、何度負けても立ち上がり続けるサラリーマン兵士のほろ苦い姿を描き出している。