『Awajima Hyakkei』は、全国から集まった生徒たちが舞台を目指して学び、暮らす女子のみの「寄宿舎」であるAwajima Musical School Training Campに入る少女たちを描く作品である。視点が移り変わり、時代もまた行き来しながら、ミュージカルスターを志す田畑若菜、親友の願いを果たすためにやって来た寮母・竹原紀之枝、常に注目の中心にいる美貌の特待生・岡部恵美、そして女優一家に生まれ、同校の教師となった伊吹和子らが共有する形成期をたどっていく。
この特異な環境において、音楽学校は避難所であると同時に戦場でもある。少女たちに成長の場を与える一方で、舞台に立つための激しい競争と精神的圧力も強いる。努力は才能の開花につながるが、同じ世界は予告なく冷酷にもなりうる。明快な描写と心理描写を特徴とする『Awajima Hyakkei』は、各登場人物の繊細な内面の働きを浮かび上がらせるとともに、学校が彼女たちの絆と野心をいかに形作るかを描き出している。